地域課題の解決や趣味の共有を目指す非営利コミュニティにとって、
メンバーの継続的な参加は永遠の課題です。

 

「義務感」や「責任感」に頼る運営では、活動は長く続きません。

 

参加者一人ひとりの異なるモチベーションを満たす環境作りこそが、
コミュニティを機能させる秘訣です。

 

活動を安定させるには、
メンバーを大きく2つのタイプに見極め、
それぞれに最適な価値を提供することが不可欠です。

 

 

 

🔑 活動継続の鍵は「楽しさ」と「ゆるさ」

 

活動を継続させる基本は、「楽しさ」を最優先することです。

 

1. 「楽しく過ごす」のススメ

 

非営利活動は、仕事ではありません。

活動を趣味の延長として捉え、

「楽しいから参加するという状態を作ることが重要です。

デジタルスキルに関係なく誰もが関われる趣味の場を設けるなど、

活動の「入り口」を多様化することで、

心理的安全性の高い「居場所」が生まれます。

 

2. 「結果を求めない」のマインドセット

 

最初から完璧な成果を求めると、

参加のハードルが上がり、失敗を恐れます。

完璧を目指さず、

試行錯誤を歓迎する「ゆるい」文化こそが、

一歩踏み出しやすさを生みます。

 

まずは小さく「やってみる」ことを重視しましょう。

 

 

🧑‍🤝‍🧑 2つのタイプ別：メンバー定着のための戦略

 

継続的な活動は、

異なる動機を持つ「スキル志向」と「交流志向」のメンバーに、

それぞれ最高の価値を提供することで成り立ちます。

 

 

1. 「本当にできるようになりたい人」へ（スキル志向）

 

このタイプは、

スキルアップや具体的なアウトプットによる「達成感」を求めます。

 

対応のポイント

集中できる環境で個別の質問に対応し、

期間と成果が明確なプロジェクトやステップアップできる機会を提供しましょう。

 

新しい技術やアイデアを試す

「実験場」としての面白さを提供することが、

モチベーション維持につながります。

 

 

2. 「その場が好きで参加したい人」へ（交流・居場所志向）

 

このタイプは、「仲間との交流や居場所」そのものに価値を置いています。

デジタルは活動のきっかけに過ぎません。

 

対応のポイント：

雑談やフリートークの時間を設け、居心地の良い空間を提供すること。専門知識がなくても貢献できる役割（アイデア出し、テスト、広報など）を用意し、誰もが気軽に立ち寄れる「お茶会」のような場を設けることで、帰属意識が高まります。

 

🌐 まとめ

 

コミュニティの成果（スキル志向）は外部的な魅力となり、

安心感（交流志向）は活動の内部的な土台となります。

この「居場所」と「成長」のバランスこそが、

活動を長く、強く、持続させる秘訣です。