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日常

2025/10/17

マニュアルは作らないし読まないが現場のリアル。事故を起こす職人と起こさない職人の「決定的違い」とは?

現場の「当たり前」に潜む事故の芽

 

プラントメンテナンスや建設の現場で事故が起きると、
原因は「ヒューマンエラー」と片付けられがちです。

 

しかし、本当に問題なのは、
エラーを起こす「人」の資質と、
それを放置する
環境
にあります。

 

ワタシは、配管・製缶の現場で多くの職人さんを見てきました。
その経験から言えるのは、
「教育でカバーできる人」と「そうでない人」
が明確に存在するということです。

 

 

1. 事故を起こす職人さんの「致命的な習慣」

 

多くの現場でマニュアルは読まれません。

そもそもマニュアルがないことも多いです。

 

新規教育も仕組みとしてありますが

真剣に聞いていない人もチラホラ見かけます
この手のタイプが事故を起こします。

 

読む時間がない、
字が細かすぎる、
図面が違う、

など理由は様々ですが、
本当の危険は、
マニュアルを読むかどうか以前の「毎日の手抜き」にあります。

 

  • 手抜き1:道具の掃除と整理を怠る


    「どうせ汚れるから」と道具の手入れをしない職人は、
    作業一つ一つに対する意識の低さ
    が表れています。

    道具への意識の低さは、安全管理への意識の低さに直結します。

 

 

  • 手抜き2:挨拶や報連相をしない

    「察して当然」という態度や、
    「面倒だから」という理由で報連相を怠る職人は、
    現場の情報を遮断します。

    結果、チーム全体の情報共有が滞り、事故の温床となります。

    裏を返すと
    これはコミュニケーションの問題で
    当社がいつも助けて頂いている職人さんのチームには
    必ずと言っていいほどムードメーカーが居ます

    その人は親方とは別で
    現場でお互いがコミュニケーション取りやすい雰囲気作りに
    大きな影響を与えます。

 

2. 最も危険な属性:「周辺視野の欠如」

 

特に危険なのは、
知識を体系的に学んでいない、
個人事業主さんやそこの見習いポジションの人
です。

その人らが全員ダメかと言うとそうではなくて
事故を起こしやすい人の出現率的な話です。

彼らの問題は「周辺視野の欠如」に集約されます。

彼らは、
自分の手元の作業には集中できても、
現場全体の環境情報を脳が受け取っていません。

具体例:

  • 赤信号を認識せず、交差点に突っ込む。
  • 目の前に照明コードが這っているのに、
    避けずに引っ張り、断線させて全照明を落とす。

 

 

 

これは、
「バカ」なのではなく、
「環境からの情報を受信し、危険を予測する能力(周辺視野)」が
決定的に不足している状態です。

 

 

加えて、
「教えてもらって当たり前」という甘えの意識が、
自ら学び、危険を回避する姿勢を妨げます。

 

一部では若年層が…とか言われますが
これは全年齢層に言えることで

あえて特定するなら令和のデキない子の共通点といえます。

 

 

 

3. 経営層が持つべき覚悟:「教育でカバー」は通用しない

 

ワタシは、安全を守る最終防衛ラインは「採用」にあると考えます。

 

  • 「入ってから教育すればなんとかなる」という考え方は、
    あえて安易だと断言します。
    現場の作業員と会社の未来を危険に晒す最大の事故原因です。
  • 周辺視野が欠如している、
    日々の「当たり前」を高いレベルで実践できない人を現場に入れれば、
    どれだけ良いマニュアルやDXツールがあっても、
    必ず事故を起こします。

五月雨からの提案:採用時に見抜くチェックポイント

面接や実務テストでは、
以下の質問を通じて「高いレベルの当たり前」を実践できる人かを見抜きましょう。

  • 「仕事で使う道具を、一番最初に綺麗にしたのはいつですか?なぜそうしたのですか?」(=道具や環境への意識)

    ※基本みんな、ウソつくので、特定の道具の掃除の仕方や、
    最近手入れした時の様子をツッコんだ時に、
    サクサク答えられない人やあやふやな回答をする人は
    高確率でいい加減な仕事をします。

  • 「あなたの周りの現場で起こったヒヤリハットについて、それがなぜ起こったのか、あなた自身の行動も含めて説明してください。」(=周辺視野と内省能力)

※「ないです」と答える親方さんも居られますが、間違いなく仕事デキないです。
デキる人は、些細な品質問題でもヒヤリハットとして吸い上げておられます。

安全は、人に依存します。そして、その人を選ぶのは、経営者の責務です。

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