猫からのサインを見逃してしまった日
猫からのサインを見逃してしまった日
先日、愛猫が珍しい行動をとりました。いつもは手を出さない机の上のペンや爪切りを、前足でちょいちょいとつついては床に落とすのです。「今日はどうしたの?」と声をかけながらも、「珍しい日だな」と軽く考えていました。
しかしその数分後、猫はマットの上で食べたばかりの餌を吐いてしまいました。以前ビニールを食べて吐いたことはあったのですが、今回はそのままの形の餌がいくつか出てきて、おそらく喉に詰まったのだろうとわかりました。
あの時、机の上のものを落としていたのは「苦しい」「何か変だ」というサインだったのかもしれない。そう思うと、猫が必死に伝えようとしていたSOSに気づいてあげられなかった自分が、とても情けなく、後悔の気持ちでいっぱいになりました。
大切なのは「聞く」姿勢
私たちは、言葉を話せない家族からのサインをどれだけ真剣に受け止められているでしょうか。猫や犬、小さな子どもたちも、言葉以外の方法で常に私たちに何かを伝えています。
今回の出来事を通して痛感したのは、「聞く」ことの大切さです。ここでいう「聞く」とは、耳を傾けるだけではありません。
いつもと違う行動がないか観察する
「どうしたの?」と問いかけ、向き合う時間を作る
安易な決めつけをせず、背景を想像する
こうした姿勢が、小さなサインをキャッチすることにつながります。
日々の心構えが未来を変える
幸いにも、愛猫は今では元気に隣で眠っています。しかし、もしあの時、もっと早く異変に気づいていれば、吐くという辛い経験をさせずに済んだかもしれません。
私たち人間は、つい自分の都合や解釈で物事を判断しがちです。しかし、本当に大切なものを守るためには、相手の小さな変化に気づき、耳を傾ける心構えが何よりも重要です。
これはペットに限った話ではありません。大切な家族、友人、そして周りの人々に対しても同じです。言葉を交わせるからと安心せず、相手の行動や表情、声のトーンから「いつもと違う」何かを感じ取る感性を磨いていきたい。
あの日の後悔を忘れずに、これからも愛猫の「言葉なき声」に耳を傾け、大切に受け取っていこうと思います。
