量子アニーリングマシンについての備忘録
量子アニーリングマシンについての備忘録
量子アニーリングマシンを説明すると
最適解(一番よい答え)を見つけるのが上手いコンピュータ
最短ルートを探したり
適材適所で人の割り振り
美味しい料理を作るための最高の材料の組み合わせ
といった感じで
やり方
組合せ
のベストを出すのが得意なのが
量子アニーリングマシン
五月雨がそれを勉強している理由
こんなんをサクッと出したい
現場と工事名を入れただけで、依頼する職人さんを決める
必要な道工具や消耗品を出してくれる
流体や接続先情報を入力すると必要材料を出してくれる
図面を入れるだけで、見積を出してくれる
配管や製缶品の納品やトラックへの積み方の順番を取付順を考慮して決めてくれる
製造業のレイアウト工事を減らす(数年使える最適化レイアウトを出す)
入出荷の時間や動線を場内で被らないようにする
工事をする時に、職人さん、道具、重機の組み合わせで納期重視、コスト重視、バランス重視で最適解を出す
職人さん達のお休みと受注した仕事で、法令順守かつコストを抑える
などなど
結構やりたいことはあるんですよね
ただ、
量子アニーリングマシンじゃないと出来ないかと言われると
別にそうでもなく
古典的なデータベース処理で十分なのが
(量子アニーリングマシン不要)
■現場と工事名を入れただけで、依頼する職人さんを決める
割り当て問題やマッチング問題
職人さんのスキル、空き状況、現場からの距離などの条件で決める場合、
比較的シンプルなものであれば、
通常のデータベース検索
や
シンプルな古典的な最適化アルゴリズム(例: 線形計画法、制約プログラミング)
で
十分に対応できる可能性が高い。
職人さんの数が膨大で、
かつ考慮すべき複雑な制約(チームの相性、特定の資格の組み合わせなど)が
多数ある場合は、最適化問題として複雑になるので量子アニーリングかも
この膨大というのが1,000人程度のデータでも膨大になるのか
グリーンサイトやキャリアアップシステムレベルの省庁管轄レベルなのかが
気になるところ
■必要な道工具や消耗品を出してくれる
データベース検索やルールベースのシステム
「この工事名なら、この道具リスト」といった情報を事前に整備しておけば、
入力に基づいてリストを抽出する処理で最適化問題ではない
とはいえ、
初めての現場や初めての設備における推論はAIに助けてほしいところです
■流体や接続先情報を入力すると必要材料を出してくれる
ルールベースのシステムやデータベース検索、計算で対応できる課題です。
流体の種類、圧力、温度、接続方法といった仕様情報に基づいて、
必要な材料(配管の種類、バルブ、パッキンなど)や
そのサイズを特定するためのルールやデータベースが必要
■図面を入れるだけで、見積を出してくれる
画像認識/CADデータ処理、
数量拾い(必要な材料の数を数える)
単価データベース参照
工数見積
利益計算
「数量拾い」や「工数見積」の一部が、
組み合わせ最適化の要素を持つ可能性はありますが、
課題全体としては、
古典的なAI(画像認識)、データベース処理、計算処理
の問題です。
●配管や製缶品の納品やトラックへの積み方の順番を取付順を考慮して決めてくれるシーケンシング(順番決め)や
積み付け問題(Bin Packing / Loading Problem)
配送計画(Vehicle Routing Problem)の要素を含む、
典型的な組み合わせ最適化問題
アイテムのサイズ、重さ、トラックの積載量、
そして「取付順」という強い制約を考慮して
最適な順番や積み方を決めるのは、
アイテム数が増えると組み合わせが爆発的に増える難しい問題で
規模や制約の複雑さによっては、
古典的な最適化手法では最適な解を見つけるのが難しくなる可能性があり
その場合、
量子アニーリング(ハイブリッドソルバー)が
有効な選択肢となり得る可能性があります。
●製造業のレイアウト工事を減らす(数年使える最適化レイアウトを出す)
ファシリティ・レイアウト問題と呼ばれる、
古典的かつ非常に難しい組み合わせ最適化問題
機械、部門、通路などを工場内に配置し、
物流コストや移動距離などを最小化しつつ、
制約(スペース、隣接関係など)を満たすレイアウトを見つけます。
「数年使える」という点は、将来の需要変動なども考慮に入れる必要があり
大規模な工場や複雑な制約がある場合、
古典的な手法よりも良いレイアウトを見つけられる可能性があります。
量子アニーリングが有力な候補となり得る課題です。
●入出荷の時間や動線を場内で被らないようにする
スケジューリング問題やリソース割り当て問題、
衝突回避の要素を含む組み合わせ最適化問題
多数の車両や人、物の動きを計画し、
時間的・空間的な衝突を避けるように最適なスケジュールや動線を決定します。
関わる要素が増えるほど複雑になります。
規模や考慮すべき要素の複雑さによって、
古典的なスケジューリング手法では対応が難しくなる可能性があります。
特にリアルタイム性や多数の同時進行プロセスがある場合、
量子アニーリング(ハイブリッドソルバー)が
有効な選択肢となり得る可能性があります。
●職人さん達のお休みと受注した仕事で、法令順守かつコストを抑える
ワークフォース・スケジューリング(要員計画/シフト作成)問題と呼ばれる、
典型的な組み合わせ最適化問題
多数の職人さんの
勤務希望、スキル、雇用契約、労働法規(法令順守)
といった複雑な制約を満たしつつ、
受注した仕事をこなせるように、
かつ人件費(コスト)が
最小になるようなシフトや
担当割り当てを作成します。
制約が厳しく、人数が多いほど難しくなります
これは量子アニーリングが得意とする種類の問題の一つです。
特に複雑な労働条件や多数の職人さんがいる場合、
古典的な手法では良いシフトを作成するのが難しくなる可能性があります。
量子アニーリングが有力な候補となり得る課題です。
レイアウト最適化
プロジェクトリソース最適化
複雑なスケジューリング/ルーティング
は、
量子アニーリングの応用としてよく研究・検討されている領域です。
対象とする具体的な問題のサイズと複雑さによって決まります。
最近、コレ系の
備忘録は文字数が多くなりすぎる