お正月の「クッパの炎」に見る、ドット絵のリアリティ
お正月、いかがお過ごしでしょうか。
子どもの頃、お年玉を握りしめて新しいソフトを買ったり、こたつで親戚とマリオに興じたり……。私にとってお正月は、不思議と「マリオのゲーム」の記憶と結びついています。
久しぶりに初期の『スーパーマリオブラザーズ』を思い出したとき、
ふと、ある「違和感」と「発見」がありました。
それは、宿敵クッパの吐く炎についてです。
「ウ」の口のクッパ、「ア」の口のクッパ
近年の3Dマリオに登場するクッパは、
大きく口を開けて「ボッ!ボッ!」と、力強く火の玉を放ちますよね。
発音で言えば、まさに「ア」や「ハ」の口。
弾丸のようにエネルギーを射出しているイメージです。
しかし、ファミコン初期のクッパを思い出してください。
あの横に長く、ゆらゆらと波打つ炎。
あれはどう見ても「火の玉」ではなく、持続的な「ブレス(吐息)」だと思うのです。
空気と形状の深い関係
現実の生き物(あるいは火炎放射器)でもそうですが、空気の出し方によって炎の形状は変わります。
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「ウ」の口: 唇をすぼめ、肺の奥から一定の圧力で吹き出す。
すると炎は線状になり、空気の流れに乗ってゆらゆらと滞留する。 -
「ア」の口: 喉の奥を一気に開放する。
すると炎は塊となり、爆発的なスピードで直進する。
あのファミコン時代のドット絵の炎が波打っていたのは、
クッパが「ウーッ」と力いっぱい熱い吐息を吹き出していたからではないか。
そう考えると、あのカクカクしたドットの動きに、
急に生物としてのリアリティが宿って見えてくるから不思議です。
敵キャラたちの「吐き方」個性
他の敵キャラを観察してみても、この「口の形と炎」の関係は意外と一貫しています。
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ファイアパックン: 常に「ア」の口で、ポンポンと軽い火球を飛ばす。
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ヨッシー: 頬に空気を溜め、「プッ!」と吐き出すことで、散弾のように炎を拡散させる。
ファミコンという限られた表現の中で、私たちは無意識に「火の形」から、そのキャラの吐息の強さや空気の出し方を感じ取っていたのかもしれません。
三が日の終わりに
3Dの滑らかな映像も素晴らしいですが、ドット絵の行間に「クッパの肺活量」や「口のすぼめ方」を想像する。そんなお正月のゲーム時間も、なかなかオツなものです。
さて、明日からは仕事始めという方も多いはず。
クッパのような力強いブレスで(?)、新しい一年のスタートを切りたいものですね。
