【現場の悲鳴】数千万の値引きを「100円のノリ」で迫る元請けから身を守る、たった3つのアナログ防衛術
「この追加、やっといてよ。金額は最後になんとかするから」
「今の情勢、厳しいのはお互い様でしょ? ここ、あと数千万引けない?」
ゼネコンやサブコンの担当者から、まるでスーパーの「100円引きシール」でも貼るような軽さで、とんでもない減額や無茶な要求をされたことはありませんか?
彼らにとっての数千万は、ただの「予算内の数字」かもしれませんが、私たち下請けにとっては、会社や職人の生活、そして命に関わる重みがあります。
しかも契約書を見れば「すべての責任は下請けにある」という時代錯誤な内容ばかり。そんな「無理ゲー」な状況で、デジタルが苦手な方でも今すぐ取り組める「自分たちを守る武器」をまとめました。
1. 「言った・言わない」を殺す、最強のアナログ武器「複写式メモ」
デジタルが苦手なら、スマホに頼る必要はありません。
文房具店で売っている「複写式のメモ帳」を常に胸ポケットに入れてください。
口頭で指示を受けたら、その場でこう言いましょう。
「私の物覚えが悪くてご迷惑をおかけしたくないので、念のためメモさせてください」
書く内容はシンプルで構いません。
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いつ(日時)
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誰が(担当者名)
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何を指示したか(追加工事の内容)
書き終わったら、「内容に間違いがないか、ここにご署名いただけますか?」とサインをもらいます。1枚を相手に渡し、1枚を自分が持ち帰る。これだけで、後で「そんなこと言っていない」「サービスだと思った」という言い逃れを根こそぎ封じることができます。
2. 「税務署のせい」にして書面を勝ち取る
「いちいちサインなんて面倒くさい」「信用してないのか」と凄んでくる相手もいます。そんな時は、自分を悪者にせず、外部のせいにしましょう。
「いやあ、うちの顧問税理士が最近厳しくて……。税務調査が入ったときに、指示書がない追加工事は『架空経費』を疑われるから、必ず書面をもらえと怒られてるんですよ。すみませんねぇ」
こう言われて「いや、書面は出さない」と突っぱねる担当者は、自分が法律違反(下請法・建設業法違反)をしていると自白しているようなものです。
3. スマホの写真は「証拠の塊」
SNSやメールは苦手でも、写真は撮れますよね。
追加工事の指示が出た場所は、「作業前・作業中・完了後」を必ず撮影してください。
スマホの写真は、目に見えなくても裏側に「いつ、どこで撮ったか」というデータが記録されています。相手が「本当にそんな工事をしたのか?」と難癖をつけてきたとき、日付入りの写真が何枚もあるだけで、相手の戦意を喪失させることができます。
まとめ:自分たちを守れるのは「記録」だけ
今の時代、どんなに信頼関係があっても、担当者が変われば「約束」は簡単に反故にされます。
数千万の利益遺失や、不当な賠償責任から会社を守るために必要なのは、高度なITスキルではありません。「その場で書面にする」「写真を撮る」という、泥臭いまでの執着心です。
下請けは、元請けの「財布」ではありません。
今日から、ポケットに一冊の複写メモを入れて、現場に向かいましょう。
もし、もう手遅れなほど追い込まれているなら…
「すでに追加工事分を払ってもらえず困っている」
「契約書が明らかに不当だ」という場合は、
一人で悩まずに「下請駆け込み寺(公益財団法人 全国中小企業振興機関協会)」
などの公的機関に相談してください。
彼らが一番恐れているのは、法律(建設業法)を盾に正論で戦われることです。
(あとがき)
この記事が、日々現場で汗を流す皆さんの「盾」になれば幸いです。
もし役に立ったと思ったら、同じ悩みを持つ仲間にも教えてあげてください。
